ちゃんとしたい日記

ちゃんとしていたいと思っています

指の骨読んでよかった

広島に原爆が落ちてから73年が経った。70年のときはテレビはそればかりだったけど今年はそんなことはなかった。戦争のことはずっと気になっているけど友達に話すようなことではなく、話せる友達がいるとしても思いを上手に言語化できそうにない。朝のニュースでは、広島から移動してきた人が多い町というのが紹介されていた。差別を恐れて治療もまともに受けられなかったそうだ。治療できることがわかっていたのにできなかったことを悔しいと言う、医師の表情からは何も読み取ることができなかった。ひとえに私にそのような能力がないからだろうと思えた。

このごろ岸政彦さんが「小説は好きじゃないけどこれはよかった」と言ってTwitterでおすすめしていた高橋弘希『指の骨』を読んだ。薄いし安かったから気軽に買った。指が落とされていくたびに死を自覚していく主人公の語りを聞くのが少しずつ怖くなっていった。読んでよかった。最近、戦争の全体像をつかみたくて軍事作戦とかの話を導入しているところで、その構造をつかもうとするあまりに一人ひとりのことを忘れがちなので特に読んでよかった。人が理性も本能も削り取られていく様子というのは恐ろしい。

仕事をして、帰ってきたあとはネットフリックスで幽遊白書をずっと見ていた。幽遊白書はおもしろい。それからブラタモリを見て、関門海峡の地形のおもしろさがわかった。今日は涼しいほうだったらしいけど、私はホルモンが分泌されていてずっと暑かった。氷水ばっかり飲んでいる。